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執筆者の写真ip/NOBU

IPPO no HIBASAMI 開発秘話

開発から二年の歳月を要して完成した火バサミ"IPPO no HIBASAMI"


現在予約受付中ですが今回もご予約ありがとうございます。


昨年末にリリースして半年ほど経ったので開発秘話などお話したいと思います。



リリースタイミングが師走という事で、お取り寄せの高級おせちぐらいの価格のこの火バサミが果たして売れるのか?

そんな事を思いドキドキしながら販売開始したのを覚えてます。


結果、良い意味で予想を裏切り即日完売。

以後半年間、完売状態が続いてます。


開発当初、市場にある殆どの火バサミがそうあるように丸材や角材を使っての設計を進めてましたが、どうやっても良くある形の商品…っとなってしまい頭を悩ませました。


"うちらしく他所に無い物を作りたい。"


そう思い進めるものの…"はさむ"という事を考えた時、行き着く姿のバリエーションはそう多くはありません。


何度も挫折しストップしたりしてましたが、IBUKIやTELASSを作りながらも頭の片隅には、ずっとありました。


そんな時、ふっと頭に舞い降りてきました。


"板材で作ってみよう"


事務所で、紙を切るハサミを見ながらそう思いました。


そこからは妄想がドンドン膨らんでいき今の形の原型はあっという間に出来上がりました。


これが1stプロトタイプ。


グリップも爪の先も、板材の本体に溶接した物。

鉄製。

毎日毎日テストを繰り返しました。塗装もしてないので錆びてボロボロです。


この叩き台から数度のプロトを経て今の完成形に辿り着きました。


1stプロトが出来上がってから、この最後のゴールテープを切るまでの作業は長く大変な物ではありましたが、自分が納得いく、この世にない唯一無二の火バサミが出来上がった達成感のほうが遥かに大きく、開発の苦労が吹き飛んだ瞬間でもありました。


板材を使った事により、ローフォルムのコンパクトな火バサミになりました。


余談になりますが、イメージはクワガタなんです。

オオクワガタかヒラタクワガタ。


夏になると山へカブトムシやクワガタを獲りに行く少年時代を過ごした私の感性がこんな形にさせました。

大人になってから飼ってたオオクワガタも標本にして飾るぐらいの昆虫好き。


ペアリングさせ、卵から飼い続け命を繋いでいき三世代まで飼いました。


ちょっと余談が長くなりましたが、IPPO no HIBASAMIという名前も、クワガタの名前から取ろうか?と考えたほどです 笑



ギラファとか、あとクワガタじゃないですけどヘラクレスってのも真面目に検討しました。


最終的には弁理士さんのアドバイスの元、"IPPO no HIBASAMI"という名前に落ち着きましたが、そんな想いを巡らせてました。

苦労して作った火バサミなんで思い入れは半端ないです。


メタルマッチが内蔵出来るこのグリップも大きな拘りの一つ。

そして、板材にした事で思いついたパラコードや革紐、麻紐を巻くカスタム。



そして、別売りのカスタムオプション第一弾としてリリースした"FOOK"


このメカメカしい感じは、これまた子供の頃よく見てた"ガンダム"の影響を受けてるのかもしれません。


個性を大事にする事で引き立つオリジナル。それをギアに落とし込む作業は物凄く大変ですが、他所の製品を横目に見ながら開発するギアには1mmも興味が無いので、これからも我が道を突き進んでいきます。


共感して頂ける方だけ使って頂けたらそれで私は満足です。


…なのでIPPO PRODUCTSファンは多分、私のファンです 笑


長文にお付き合いいただきありがとうございました。


今後ともよろしくお願い致します。

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